あアノコロ記憶のタイムマシン
40代 音楽

昭和61年ごろのオートリバースのカセット|裏返さずに続いたA面とB面

オートリバースのテープ走行を安定させた磁気ヘッドが量産された1986年を手がかりに、昭和61年〜平成4年(1986〜1992年ごろ)の持ち歩けるカセットプレーヤーを振り返ります。

昭和61年ごろの窓辺の机で、紺色の鞄の上に置かれた金属製のカセットプレーヤーとスポンジのヘッドホン
昭和61年ごろの窓辺の机で、紺色の鞄の上に置かれた金属製のカセットプレーヤーとスポンジのヘッドホン(イメージ)

40代の時間軸

国立科学博物館の産業技術史資料データベースでは、ウォークマン1号機「TPS-L2」が1979年に発売されたことを確認できます。同データベースは、1986年に量産が始まったAZTECガイド付きの磁気ヘッドによってオートリバースのテープ走行が大きく安定し、ヘッドホンステレオの市場拡大に役立ったと説明しています。 この記事では「昭和61年〜平成4年(1986〜1992年ごろ)」を、資料で確かめられる発売・開始の時期と、暮らしの中でオートリバースのカセットプレーヤーに触れた時期が重なる目安として扱います。地域、家庭、学校、手に入れた時期によって体験は変わるため、同じ世代なら同じ思い出があるとは決めつけません。

当時の使い方を思い出してみます。A面が終わってもカセットを取り出さず、そのまま走行方向が切り替わってB面が始まるのを待ちました。曲の途中で面が変わらないよう、録音するときにテープの長さと曲の並びを考えることもありました。

オートリバースのカセットプレーヤーがあった場所は一つではありません。通学の電車やバス、部屋の机、部活の遠征のバス、夜の布団の中、鞄の外ポケットにありました。 都市か地方か、家や学校の決まり、近くの店の品ぞろえによって、記憶の背景は人それぞれです。

音や手ざわりの記憶として残りやすいのは、面が切り替わるときの小さな機械音、スポンジのヘッドホンの柔らかさ、金属ボディのひんやりした手ざわり、電池が弱るとゆっくりになる音です。年表には残らない感覚をたどると、そのとき近くにいた人の顔まで思い出せることがあります。

いまは曲が途切れずに再生されるのが当然ですが、カセットの面を意識しながら聴いた時間には、テープの長さを体で覚える感覚がありました。 今と比べるのは、便利になった暮らしを否定するためではなく、当時の手間の中にあった工夫や会話を見つけ直すためです。

オートリバースのカセットプレーヤーを思い出す三つの手がかり

  1. まず、40代のオートリバースのカセットプレーヤーにまつわる「場所」を一つ思い出します。家、学校、駅前、友だちの家など、固有名詞がなくても構いません。
  2. 次に、その場所で一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを一つ添えます。記憶が曖昧な部分は「たぶん」「覚えていない」と書いて大丈夫です。
  3. 最後に、いまの自分へ一言だけ残します。正しい答えを作るためではなく、次に誰かと話せる入口をつくるためのメモです。

思い出の問いオートリバースでB面に切り替わる瞬間、どんな曲が流れていたか覚えていますか?

出典と編集方針

このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。