あアノコロ記憶のタイムマシン
60代 学校・青春

昭和38年ごろの無償の教科書|新学期に受け取った真新しい一冊

教科書の無償給与が小学1年生から始まった1963年度を起点に、昭和38年〜昭和44年(1963〜1969年ごろ)の新学期に教科書を受け取った記憶を振り返ります。

昭和38年ごろの木造の教室の机に置かれた、ひもで束ねた無地の表紙の新しい教科書
昭和38年ごろの木造の教室の机に置かれた、ひもで束ねた無地の表紙の新しい教科書(イメージ)

60代の時間軸

文部科学省の「教科書制度の概要」によると、「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律」に基づく教科書の無償給与は、昭和38年度の小学校1年生から始まりました。対象の学年は毎年広がり、昭和44年度に小・中学校の全学年に行き渡りました。 この記事では「昭和38年〜昭和44年(1963〜1969年ごろ)」を、資料で確かめられる発売・開始の時期と、暮らしの中で無償で配られた教科書に触れた時期が重なる目安として扱います。地域、家庭、学校、手に入れた時期によって体験は変わるため、同じ世代なら同じ思い出があるとは決めつけません。

当時の使い方を思い出してみます。新学期の教室で配られた教科書に名前を書き、表紙が汚れないよう紙でカバーをかけて、一年間使い込みました。学年によって受け取りはじめた年が違い、兄や姉と事情が異なる家もありました。

無償で配られた教科書があった場所は一つではありません。小学校の教室、新学期の配布の机、家の勉強机、ランドセルの中、兄や姉と見比べた居間にありました。 都市か地方か、家や学校の決まり、近くの店の品ぞろえによって、記憶の背景は人それぞれです。

音や手ざわりの記憶として残りやすいのは、真新しい紙とインクの匂い、表紙の硬さ、ページをめくる音、カバーを折るときの紙の手ざわりです。年表には残らない感覚をたどると、そのとき近くにいた人の顔まで思い出せることがあります。

いまはデジタル教科書も使われはじめていますが、毎年新しい教科書を受け取る季節には、学年が上がる実感がありました。 今と比べるのは、便利になった暮らしを否定するためではなく、当時の手間の中にあった工夫や会話を見つけ直すためです。

無償で配られた教科書を思い出す三つの手がかり

  1. まず、60代の無償で配られた教科書にまつわる「場所」を一つ思い出します。家、学校、駅前、友だちの家など、固有名詞がなくても構いません。
  2. 次に、その場所で一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを一つ添えます。記憶が曖昧な部分は「たぶん」「覚えていない」と書いて大丈夫です。
  3. 最後に、いまの自分へ一言だけ残します。正しい答えを作るためではなく、次に誰かと話せる入口をつくるためのメモです。

思い出の問い新学期に教科書を受け取ったとき、最初にどの科目を開きましたか?

出典と編集方針

このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。