昭和55年ごろのカシオトーン|いろいろな楽器が鳴った鍵盤
カシオの電子楽器1号機カシオトーン201が発売された1980年を起点に、昭和55年〜昭和63年(1980〜1988年ごろ)の、一台の鍵盤でいくつもの楽器の音を切り替えて遊んだ記憶を振り返ります。

50代の時間軸
カシオの沿革によると、電子楽器1号機のカシオトーン201は1980(昭和55)年1月に発売されました。音の立ち上がりを「子音」、持続・減衰を「母音」に分けて合成する「子音・母音システム」を使い、鍵盤楽器のほか、ハープや琴などの弦楽器、トランペットなどの管楽器を含む29の音色を出せたとされています。2020年には国立科学博物館の未来技術遺産に登録されました。 この記事では「昭和55年〜昭和63年(1980〜1988年ごろ)」を、資料で確かめられる発売・開始の時期と、暮らしの中でカシオトーンに触れた時期が重なる目安として扱います。地域、家庭、学校、手に入れた時期によって体験は変わるため、同じ世代なら同じ思い出があるとは決めつけません。
当時の使い方を思い出してみます。音色を切り替えては同じ一曲をトランペットで弾いたり、ハープで弾いたりして、音の違いを確かめました。習いごとの楽器ではなく、家にある鍵盤で耳で覚えた曲を探りながら弾いたという人もいます。
カシオトーンがあった場所は一つではありません。居間の座卓の上、子ども部屋の押し入れの前、親戚の家の応接間、家電売り場の試奏コーナー、学芸会の練習をした教室の隅にありました。 都市か地方か、家や学校の決まり、近くの店の品ぞろえによって、記憶の背景は人それぞれです。
音や手ざわりの記憶として残りやすいのは、軽いプラスチックの鍵盤が沈む感触、音色スイッチを切り替える小さな手ごたえ、スピーカーから出る少し丸い電子音、電源を入れたときの小さなランプです。年表には残らない感覚をたどると、そのとき近くにいた人の顔まで思い出せることがあります。
いまはアプリでも楽器の音が鳴らせますが、一台の鍵盤から次々に別の楽器の音が出てくる驚きは、家に電子楽器がやってきた頃ならではのものでした。 今と比べるのは、便利になった暮らしを否定するためではなく、当時の手間の中にあった工夫や会話を見つけ直すためです。
カシオトーンを思い出す三つの手がかり
- まず、50代のカシオトーンにまつわる「場所」を一つ思い出します。家、学校、駅前、友だちの家など、固有名詞がなくても構いません。
- 次に、その場所で一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを一つ添えます。記憶が曖昧な部分は「たぶん」「覚えていない」と書いて大丈夫です。
- 最後に、いまの自分へ一言だけ残します。正しい答えを作るためではなく、次に誰かと話せる入口をつくるためのメモです。
思い出の問いカシオトーンで、どの音色をいちばんよく使っていましたか?
出典と編集方針
このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。
- カシオ計算機 ニュースリリース「電子楽器『カシオトーン 201』が国立科学博物館の未来技術遺産に登録」(2020年9月8日)
- カシオ 企業情報「沿革 1980年代」
- CASIO Music「Casiotone ヒストリー」
- 編集確認日:2026-10-17。出来事の事実確認と、個人の記憶・感想は分けて記載しています。